マリーゴールドは花を楽しむだけでなく、菜園・農園においてはコンパニオンプランツとしても利用されていますね。
ただ、ホームセンターなどで種を探すと、意外と高価であることに気づきます。なぜでしょう?
そのあたりを検討すると共に、種購入時の注意などを書きたいと思います。
畑のマリーゴールド
2021年、種をホームセンターで購入し、育てて畑に植えたマリーゴールドはアフリカントールとアフリカンのF1品種の2種でした。
その際の発芽率はそれなりに良く、50~80 %は発芽していました。
さらに2021年秋には畑のあちこちに野性化(?)したこぼれ種からの発芽が観られましたし、年が明けた2022年春にもいたるところから発芽が観られました。
2022年はフレンチマリーゴールドも植えようと種を探しましたが、意外と高価なのです(^^;。金額がお手頃でも、入ってる種の数が少なかったり。
あんなに種もたくさんできるし、勝手に出てくるくらい発芽も良さそうなのに、なぜだろう?と思ったんです。
マリーゴールドの種
種がそこそこの値段がするので、今年は自家採種してみることにしました。
そこで種莢を集めてきて、種を採ってみたのですが、柔らかいものやペラペラの、いかにも「しいな」のような種が多かったのです。
購入した種は固さがシッカリとあり、力を少し加えるだけでグニャっと曲がるものや折れるもの、黒い部分が繊維状に裂けるものなどは無いのですが、採種したものはかなりの割合で含まれます。
例えばランダムに10個の莢を取り出し、発芽しそうな種とダメそうな種を分けてみました。
10個の莢から取り出した種のうち、発芽しそうな種(固くて簡単には曲がらない)は約25 %くらいしかありませんでした。
さらに言えば、全ての莢から採ってみると、この割合はもっと低く、15 %程度であると思われます。
莢によっては全てが「しいな」であることも珍しくなく、「あんなにいっぱい莢を採ってきたのに!」と思います(^^;
マリーゴールドは自家受粉?他家受粉?
ここまで稔実率が低いと、マリーゴールドは自家不和合性が強く、他家受粉である可能性が高いと思われます。そうなると、同じ花姿のマリーゴールドを翌年も咲かせようとするのは結構難しいと言えますね。
それでは、実際のところはどうなのでしょうか?
ネット上の情報だけではなく、もちろん論文や報告書も探したのですが、残念ながらマリーゴールドの自家不和合性に関する記述が見つかりませんでした(^^;
ただ、関連しそうな論文はあり、キク科植物は自家不和合性が強いとの記述がありました。マリーゴールドもキク科なので、その可能性がありますね。
キクの育種に関する研究(第1報) 自家稔実率について
園学雑 46(1) : 101-112 1977. 河瀬晃四郎 塚本洋太郎
マリーゴールド種子購入時の注意
ホームセンターなどで売られている種は、発芽率70 %以上のものがほとんどで、その通りの率できちんと発芽します。
一方、マリーゴールド種子はそれなりに高価なので安く大量に欲しい時や、変わった種類が欲しい場合など、オークションサイトやフリマサイトで探すこともあると思います。
自分もそういったサイトを見てみたことがあり、購入を検討したこともあります。結局購入はしませんでしたが…。
ところがそういったサイトで出品されているものを見ると、きちんと「選別している」と記載されているものがざっと見た感じ無いのです。
フリマサイトやオークションで入手する際には、選別済みか確認したり、記載がない場合はそのあたりを質問する必要があると思います。
購入の際にはご注意くださいね!
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